香川県の新条例「ゲームは1日60分」一体なにが起こるの?

2020年1月、四国香川県で驚きの条例が発表されました。

「ゲームは一日60分、休日は90分」

近年、ネット、ゲーム依存により日常生活に支障をきたす若者が増加。
香川県議会では対策を求める声が強まり、2019年の9月に検討委員会が発足し、
議員提案による条例制定に向けて準備を進めてきました。

国民の反応

この驚きの条例にTwitterでは賛否両論の声が上がっています。

賛否両論とは前述しましたが、Twitterでは9割以上が否定的な意見のようです。

そもそもいったいどんな条例?

条例の内容

・保護者は子供をネット・ゲーム依存症から守る第一義的責任を有する。
・18歳未満のコンピューターゲームの使用は1日60分(休日は90分)まで
・中学生以下は午後9時、高校生などは同10時以降のスマートフォン使用を控える
・学校は家庭でのルール作りの必要性に対する理解が深まるよう、子供への指導、
 及び保護者への啓発を行う。

「条例」についてですが、「法律」ではないので、破った際の罰則はありませんが…。

 

何故こんなに、皆は反対するのか?
今回はこの条例が守られることにより起こる、「本質的」な部分を述べていきます。

条例が家の中にまで侵入してくる圧迫感

 

今までの「条例」というものは、
家から一歩踏み出した外の世界で適応されるものがほとんどでしたが、
今回は家の中で静かに過ごしていても、「条例違反」となるとても珍しい条例となります。

家の中までも、「自由が奪われる感覚」を感じてしまう国民の声がとてもプレッシャーとなり、
今回の件が騒がれているようです。




子供が将来、IT系やゲーム関係に興味が向かなくなる。

この条例が施行され、仮の話ですが100パーセントの県民がこの条例を守ると考えましょう。

するとどんなことが起こるのか?

条例を守る
→規制される遊びはやらなくなる
→ゲーム、ネットへの興味が薄れる
→ゲームクリエイターやネット関係への興味が薄れる。

簡潔に述べるとこのような想像ができてしまいますが、これだけがゲームではありません。

 

例えば、「オセロ」や、「将棋」「囲碁」「チェス」などの盤上競技も「ネットゲーム」として存在し、

香川県議会の公式でもその旨の発言は確認できます。

オンラインゲームが生活に入り込むこの世代、
プロ棋士などの職業を夢見る子供達にも打撃を与えかねません。

そもそも、何も変わらない!?

今回の条例、ネット、ゲーム依存により日常生活に支障をきたす若者を減らすこと、
そして、子供達の学習時間の底上げとして取り組まれたようですが、

そもそも、ゲームを制限しても意味がないのです。

何かに依存をしている人から、それを引きはがす行為は、
寧ろ、逆効果であると科学的にも証明されています。

今後の動き

20年1月に条例案が公表されると、「家庭内の問題」「子供の人権を侵害する」などの批判が続出し、高松市の私立高校の男子生徒(17)が条例案の撤回を求め、
自ら集めた約600人分の署名を議会事務局に提出しました。

これに対し、委員長を務める大山一郎県議は、
「家庭や学校で取り組む対策に統一性を持たせ、一定の強制力も担保するには具体的な規定が必要」と主張し、「使用時間はあくまで基準として示した」と理解を求めます。

条例案は定例会最終日の3月18日に採決される見通しで、成立すれば4月から施行されるようです。

参考記事

https://mainichi.jp/articles/20200215/k00/00m/040/150000c

 

子供達は他の娯楽方法を探すことになりますが、それが無い…。
この先のネット社会、香川県の子供達の行く末が心配でなりません。

今後も、この条例について見守ってきたいと思います。