「おおきく振りかぶって」
2003年11月、ひぐちアサにより「月刊アフタヌーン」より連載が始まった野球マンガ。
2007年4月よりアニメがスタート。
突然だが、この世の中にはいくつもの野球マンガがある。
主人公が強くて、チームが強くて、
消える魔球や特大ホームランを放つ必殺技があったり…
その全てが非現実的な要素の多いマンガであるが、
この「おおきく振りかぶって」は、それらの作品とは全く違う異端児のようなマンガである。
主人公は内気で弱気な投手「三橋廉」
そしてそれを受ける捕手「阿部隆也」
その他のチームのメンバーである。
そんな西浦高校の一年生として入学したメンバーは「野球部」を創設し、甲子園優勝を目指す。
一見、「ありきたりな設定」ではあるが、
その他の野球マンガには無い要素がたくさん含まれる。
まず主人公の投手、三橋の性格が、
従来のマンガでは考えられないほどに弱々しい。
そして球のスピードも絶望的に遅い。
しかしストライクゾーンを9分割にし、
好きな所に投げられる脅威のコントロールを持ち合わせた主人公であること。
このコントロールを駆使するのは捕手の阿部。
計算や読み合いでリードする頭脳派キャッチャーであり、
一打席毎(ごと)の心理描写は、
他のどのマンガよりも細かく、面白いと考える。
そして野球以外のシーンもなかなか上手に作られていること。
高校生らしい「夏の青春」が描かれるが、
そのどれもが共感してしまうようなストーリーである。
ここまで主人公たちの「成長」を感じる作品も総多くはないだろう。
これらの特徴から、野球漫画界でもその存在は異端らしく、
「全く新しいタイプの野球漫画」
「描き尽くされたと思われていた野球漫画に新風を吹き込んだ」と評価され、
2006年に第10回手塚治虫文化賞「新生賞」を初め、その他もいくつも賞を受賞した。
そんな大きく振りかぶっては今現在32巻まで出ている。
アニメは今現在、dアニメストア、等で視聴できる。
普通の野球マンガに飽きた人や、もちろんその他の人も…
是非とも一度読んでみてほしい作品である。