【ハンディカメラで撮られた登山ドキュメンタリー】映画「MERU/メルー」ネタバレあらすじ考察

本記事では、
前半で、映画紹介&見どころレビュー
後半で、ネタバレ解説&徹底考察を行います。

MERU/メルー

2015年、ジミー・チン監督によって制作された作品。

インドのヒマヤラ山脈にある「メルー峰」に挑む、

三人の登山家たちの登頂までを描いた

ドキュメンタリー作品。

上映時間は87分。

あらすじ

インドのヒマヤラ山脈メルー峰、

未だかつて、

メルー峰の登頂に成功した登山家はいない。

そんな中、三人の屈強な登山家、

「コンラッド・アンカー」

「ジミー・チン」

「レナン・オズターク」は、

2008年、

このメルー峰に挑むこととなるが、

失敗することとなる。

 

今作はこの三人の登山家のメルー峰攻略までの

ドキュメンタリー作品である。

 

出演役者

本作の三人の主人公

「コンラッド・アンカー」

 

「ジミー・チン」

 

「レナン・オズターク」

 

見どころ「登山家×映画×ドキュメンタリーという抜群の組み合わせ」

「映画」という枠組みでありながらも、

「ドキュメンタリー作品」として描かれた今作、

物語の主人公として

スポットライトが当てられたのは

「登山家」達だった。

 

未だ攻略されたことのなかった、

死の山に挑む男たち、

全てがリアルであり、

フィクションや脚色のないドキュメンタリー映画であった。

 

死の縁で戦う登山家を中心に展開される

ドキュメンタリー要素と、

それをCMナシの1時間30分でじっくり向き合える映画要素、

全てが上手くマッチングした作風こそが

本作の見どころだろう。

 

配信コンテンツ

「MERU/メルー」は今現在、

Amazonプライム、U-NEXT、dTV、等で配信されている。

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ネタバレあらすじ

インドのヒマヤラ山脈メルー峰、

未だかつて、

メルー峰の登頂に成功した登山家はいない。

そんな中、三人の屈強な登山家、

「コンラッド・アンカー」

「ジミー・チン」

「レナン・オズターク」は、

2008年、

このメルー峰に挑むこととなるが、

失敗することとなる。

 

コンラッド・アンカーは、何年も前から、

登山の師匠の夢であるメルー峰征服に取り組んできたが、

師匠は登山中に亡くなり、

また彼の登山パートナーも雪崩で失った。

どうしても諦めきれないコンラッドは、

再びメルー峰の登頂に挑むことを決意するのだった。

 

失敗した後、レナン・オズタークは、

ジミー・チンとスノーボーダーのロケ撮影中に

恐ろしい転落事故に遭い、致命的なケガを負ってしまう。

その事故は2回目のメルー峰挑戦のわずか5ヶ月前であり、

彼は登頂に参加するため、そのケガからの回復と戦った。




一方、レナン・オズタークの事故から4日後、

ジミー・チンは撮影現場に戻って撮影を続行するが、

大規模な雪崩に巻き込まれ、

奇跡的に助かっている。

レナンのケガは彼の努力によって、

奇跡的に登頂できるまでに回復することとなる。

 

そして二回目の挑戦、年号は2011年の挑戦となった。

メルー峰を登り始めてから11日が経過したころ、

三人は前回諦めた山頂手前まで来ることとなる。

三人で交代で担っていた「先頭」

変わろうとするコンラッドとジミーだったが、

レナンはこれを担い、

担当分の役割を果たすのだった。

 

今までに誰も登ったことが無い「未知の壁」

「トランプの壁」の異名を持ち、

かなりの急斜面で危険な状況の中、

コンラッドが先頭を任される。

レナンとジミーは

「コンラッドにしか攻略することはできない」と、

口を揃えて言うのだった。

 

いよいよ山の頂上が見えてきた頃、

コンラッドはレナンに対して、

「先頭」を登るように言い渡す。

過酷な環境とケガの中、

レナンは一番最初にメルー峰を制した人間となるのだった。

 

三人はメルー峰の山頂で座り込み、

感動を分かち合う。

笑顔で無事に下山するのだった。

 

ネタバレ考察

本人達の「登山愛」が伝わってくる本物の登山映画

昨今、何かとブームとなりつつある「登山」

今でこそ数々の登山映画が存在するが、

作中にここまでに登山を愛した男たちが

描かれる作品は見たことがなかった。

 

「お金」でもなく、「権力」でもなく、

ただただ「好き」というだけで、

死の危険のある山に挑み続ける男たちの

「情熱」にこそ、

本作の面白さの本質が備わった作品なのだ。

 

三人の登山に挑むまでの境遇や、

それぞれの動き、感情、

「本当に登山を愛した男たち」

観ることのできる数少ない映画だった。

 

「なぜ山を登るのか?」

インタビュー部分として、そんな質問が、

三人のリーダーであるコンラッドに

投げかけられる。

登山家らしい深い言葉を

残すであろうと予想したが、

その予想はいい意味で裏切られた。

彼は「いい景色が見たいから」とだけ

答えるのだった。

 

全てがリアル、「登山シーン」すらも。

全てが「リアル」なドキュメンタリーとして語られる今作、

今作の主人公である三人の登山家や、

それを取り巻く周辺人物など、

全てが「本人」である。

 

登山のシーンなどにインタビューを絡めて

物語は進行するが、

本人達の語る山への挑戦の物語や、

当時の心境を聞いていると、

リアルなことだったのがよくわかるだろう。

 

また、「登山シーン」では、

過酷な山の断崖絶壁を登る様子や、

テントの中で凍える様子が移されるが、

これら全てもリアルの映像である。

 

それもそのはずである。

本作の映画の監督は他でもない、

三人のうちの一人の「ジミー・チン」

なのだから…。




驚異的な撮影!監督本人が同行した作品。

ドキュメンタリーとしての

本人に対するインタビューシーンに

組み込まれる「登山シーン」

 

前述した通り、これも全てが

リアルのシーンである。

今作の主人公となる三人の登山家の一人である

「ジミー・チン」こそが、

本作のドキュメンタリー映画の

監督なのである。

 

ジミーともう一人のレナンは

メルー峰登頂の失敗、そして成功、

一部始終全てをビデオカメラに収めたのだ。

 

山の中、氷の壁にテントを貼り、

凍える姿、食料を心配する姿、

また苦戦しながらも登頂を目指す姿、

それらの環境が、

登山家たち自身による

ビデオカメラによって撮影される。

 

これほどのリアルなドキュメンタリーは

未だかつて観たことがない。

 

「結果」ではなく「過程」を楽しむ作風。

2012年、コンラッド一派による

「メルー峰登頂」が成し遂げられた上で

それまでの「過程」を楽しむように

作られた本作ではあったが、

まるで創作されたドラマを見ているような、

リアルの物語に、鑑賞者達は驚愕することとなる。

 

メンバーの一人であるレナンは、

二回目のメルー峰挑戦を前にして、

頭蓋骨を骨折し、

コンラッド自身の師匠に当たる人物も

メルー峰登山の際に亡くなっている。

 

数々の人間の想いを抱えて

メルー峰を登頂する、

映画のラスト15分では、

これまでに感じたことがないジャンルの

感動を感じることができるのだ。

 

登山に限ったことではないが、

努力をしたり、喜んでいたり、

頑張っている人間を見るというのは、

こちら側も何かを貰えたように感じるだろう。