本記事では、
前半で、映画紹介&見どころレビュー
後半で、ネタバレ解説&徹底考察を行います。
イエスマン “YES”は人生のパスワード
2008年、ペイトン・リード監督により制作された
アメリカ映画。
ダニー・ウォレスが書いた「Yes Man」が原作となる。
主演は名優ジム・キャリー、
アメリカの一人の男性会社員の半生を描いた映画である。
上映時間は104分。
あらすじ
舞台はアメリカ、銀行マンである主人公の「カール」は、
3年前の離婚を引きずったまま日々を過ごしていた。
ある日、親友である「ピーター」の婚約を聞きつけるが、
素直に喜べない自分の姿がそこにはあった。
カールは銀行で「融資」の相談係として勤務していたが、
融資を求める者に対して「NO」と言い続け、
仕事に留まらず、
プライベートまでも「拒否」を続ける生活を送っていた。
そんなある日、知人のニックから、
「“イエスマン”になって人生が変わった。」と、
怪しげなセミナーの勧誘を受ける。
人との付き合いを断り続け、
孤独死する夢を見たカールは将来が不安になり、
見学のつもりでセミナーに足を運ぶが、
そこでカールには人生の転機が訪れるのだった。
出演役者
主人公のカールを演じるのが「ジム・キャリー」
今作のヒロイン、「アリソン」を演じるのが、
「 ズーイー・デシャネル」
カールの親友ピーターを演じるのが、
「ブラッドリー・クーパー」
見どころ「社会人にこそ観てほしい、隠された重要なテーマ!」
本作で描かれるのは、
これまですべてを断り続けたカールが、
全てを「Yes」と答えたら何が起きるのか?
という内容に起因するが、
満載のギャグシーンに隠されたのは、
重大な社会問題に切り込んだ側面である。
趣味を持たないで、
働き続ける人々には本当に見てほしい作品である。
配信コンテンツ
「イエスマン」は今現在、
Amazonプライム、U-NEXT、等で配信されている。
ネタバレあらすじ
舞台はアメリカ、銀行マンである主人公の「カール」は、
3年前の離婚を引きずったまま日々を過ごしていた。
ある日、親友である「ピーター」の婚約を聞きつけるが、
素直に喜べない自分の姿がそこにはあった。
カールは銀行で「融資」の相談係として勤務していたが、
融資を求める者に対して「NO」と言い続け、
仕事に留まらず、
プライベートまでも「拒否」を続ける生活を送っていた。
そんなある日、知人のニックから、
「“イエスマン”になって人生が変わった。」と、
怪しげなセミナーの勧誘を受ける。
人との付き合いを断り続け、
孤独死する夢を見たカールは将来が不安になり、
見学のつもりでセミナーに足を運ぶが、
そこでカールには人生の転機が訪れるのだった。
セミナーで情熱的な指導を受けたカールは、
その日から「すべてのことに『YES』と答えること」を
「誓約」として立ててしまう。
セミナーを終えたカールは、ホームレスを車に乗せ、
携帯を貸し、金銭を全て渡し、
全てを聞き入れ、「YES」を全うするのだった。
その帰り、ガソリンスタンドで一人の女性と出会う。
彼女の名前は「アリソン」
カールは彼女と出会えたことに「YES」の力を感じる。
それでも半信半疑が拭えないカールは、
ある日「NO」と答えようとするが、
偶然に偶然が重なる不幸を経験してしまう。
その経験を受け、「誓約」の力を確信したカールは、
その後も全ての事柄に「YES」と、答え続けた。
数ある融資も全て「承認」してしまうが、
それらもプラスとして働き、うなぎ上りに昇進し、
「飛行機の操縦」や「韓国語の勉強」など、
やりたいことに埋め尽くされ、
プライベートも充実していくのだった。
今までひたすら断り続けていたライブにも顔を出し、
そこで、ステージに立つアリソンと再会したカールは、
その日を境にアリソンと急接近し、
ついには、二人で「行き場を決めない旅行」を
楽しむこととなる。
楽しく旅を楽しむ二人であったが、旅行先で、
「セミナーの「誓約」で、
すべてに『YES』と答えていること」が、
アリソンにバレてしまう。
アリソンからの信頼を無くし、
帰ってしまうアリソンを追おうとするが、
「ついてこないで」の一言にも「YES」と答え、
引き下がってしまうカールであった。
その後、セミナーの長に会いに行き、
「誓約を解いてほしい」と懇願したカールは、
「そんな誓約など存在しない」と真実を告げられる。
カールはアリソンの元を訪れ、今までのことを謝り、
「NO」と言える自分を取り戻したことを伝える。
「YES」ではなく
「いいかも」と答えたアリソンの答えを受け、
二人はキスを交わす。
その後の町には、
「YES」によって築き上げた人脈を生かし、
ホームレス支援所で奉仕する二人の姿があった。
ネタバレ徹底考察
現代社会で働く社会人に対して問いかけるような作品
今作を一通り見てみて思うことは、
今までは描かれなかったようなストーリーで描かれ、
日々仕事をこなしながら生きる人々の
アンチテーゼとなる作品に見えてくることだった。
「NOと言えない人」というワードを
逆説的に捉えた作品であり、
全てを「承認」していくことに
スポットライトを当てていく。
日々を淡々と過ごす、
これと言った趣味もない人々には刺さるような作品だろう。
「承認」することが「人脈」に繋がる、啓発的作品
目まぐるしい忙しさの中で
「YES」と答え続けるカールには、
いつの間にか友達がたくさんできていた。
親友である「ピーター」の結婚披露パーティでは、
これまでに出会った人々との関係を生かし、
盛大なパーティとなっていた。
数々の「融資」で承認していく中で、
カールに巨大な「人脈」が出来上がっていたのだ。
そんな「人脈形成」においても、
現代社会やビジネスシーンでも参考にできるような、
啓発的作品であったと言えるだろう。
その人脈は最後の最後まで生かされ続け、
ラストシーンのバイクは、
紛れもなく,
彼の融資によって入手したバイクを貸してもらっていた。
「趣味」が生きてくる場面が多数存在していた。
全てのことに対して「YES」と答える中で、
カールにはたくさんのやりたいことができ、
それを一つ一つこなしていった。
・飛行機の操縦 ・ホームレスの配給 ・婚活サイトの登録 ・韓国語教室 ・ギターを習う、等
その全てが、彼のビジネスシーンや、
プライベートにおいても役立つツールとなり、
それが人の命を救うこともあったのだ。
結果、作中でも、
「最初は嫌々『YES』と言っていることでも、
心の底から『YES』と言えるようになった。」
と語るカールだが、
「映画」とわかっていても、
彼の言葉には強い説得力を感じてしまう。
ちなみに、最初のカールの趣味は「レンタルDVD鑑賞」で、
余談ではあるが、作中には「ソウ」や「ハリーポッター」シリーズの、
ワンシーンが出てくる。
今作は実話を元にした作品だった。
今作は2005年にイギリス人のダニー・ウォレスが、
自身の経験を元に執筆した「Yes Man」
という本に基づき、制作されている。
すべてに「イエス」と答えたらどうなるのか?
をテーマに、書かれた本であるが、
この著書「イエスマン」は、
ダニーが実際に体験した記録であるのだ。
そんな実話小説にも、
幸せなシーンや不幸なシーン、
全てがリアルに記され、
映画がどれだけリアルであったかが
わかるような作品だろう。
究極の自己啓発ノンフィクション、
是非とも読んでみてはいかがだろうか?