映画「SAW(ソウ)」のネタバレ感想と考察【数々の名ゲームを生みだした作品】

  • 2020年12月9日
  • 2020年12月26日
  • 映画
  • 666view

本記事は、映画「SAW(ソウ)」の

ネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、

注意して読み進めてください。




SAW(ソウ)

2004年、アメリカで公開された

サイコスリラー映画。

脚本、主演はリー・ワネル

監督はジェームズ・ワンが務めました。

スリラーという映画のジャンルの中で、

一時代を築き上げた

「ソウシリーズ」の一作目となります。

上映時間は111分。

 

あらすじ

ある日、とある地下の一室にて、

カメラマンであるアダムと

外科医であるゴードンは

目覚めることとなる。

2人は足を鎖で繋がれ、

脱出することが不可能な状況であった。

脱出のヒントを探す中で、

ゴードンに「アダムを殺せば助かる」ことが

伝えられる…。

 

出演役者

本作の2人の主人公、

そのうち外科医であるゴードンを演じるのが

「ケイリー・エルウェス」

イギリス出身の俳優で、

ジム・キャリー主演の

「ライアー・ライアー」などに

出演しています。

 

そして本作のもう1人の主人公、

カメラマンの「アダム」

演じるのは本作の脚本も務める

「リー・ワネル」

ソウシーリーズの立役者であり、

その他でも「アップグレード」などの

有名作を手がけている脚本家で、

脚本家本人自らのキャスティングは

なかなか新しい試みです。

 

そして本作の中心人物、

ジグソウ(ジョン・クレイマー)を演じるのが

「トビン・ベル」

アメリカのベテラン俳優ですが、

今となっては完全に「ソウ」のイメージ。

シリーズ8作に渡り連続出演する

俳優となりました。

 

ジグソウを追い続ける

タップ刑事を演じるのが

「ダニー・グローヴァー」です。

アメリカの黒人の俳優で、

「リーサルウェポン」シリーズなどの

アクション作品への出演が

多い俳優となります。

今作でも銃を使うアクションキャラクター

としての位置づけとなりました。

 

ジグソウの「ゲーム」から生還したアマンダ

演じるのが「ショウニー・スミス」です。

今作ではあまり見ない、

美しいアメリカ女優です。

なんとあの「アルマゲドン」にも

出演しています。

その他の作品では、

ホラーやサイコ作品への出演が目立ちます。

 

ネタバレ感想と考察

一つの「ジャンル」を作り上げたシリーズの一作目。

現代のホラー映画好きの中で、

本作を知らない人間は1人も居ないだろう

断言できるほどの力を持つのが

このシリーズ、「ソウ」です。

 

シリーズ8作にも渡る、壮大な物語は基、

いくつものパロディでも取り上げられたり、

ネタにされたりなど、

サイコスリラー作品の一つのジャンルを

作り上げたと言っても

過言ではないでしょう。

 

日本のアニメ、

「銀魂」「おそ松さん」などの

有名作品でもネタとして使われ、

ソウに似たB級映画も国内外問わず、

数々の作品が存在します。

 

また、ただただグロテスクなだけではなく、

映画自体の抱えるテーマ

軽いものではなく、

演出の観点から見る、伏線の張り方も

非常に面白い作品でした。

 

映画における最大のテーマとは?

残酷な装置やグロテスクな描写が目立つ

本作ですが、その真のテーマは、

ジグソウ本人も語っています、

「生きるという喜び」

再び感じるとることであるでしょう。

 

数々の人間が虐殺されていく本作の中で、

唯一生き残った「アマンダ」

今回の「ゲーム」によって薬物中毒から

解放されています。

彼女はこのゲームやジグソウに感謝すら

しているのです。

 

映画内に蔓延る「狂気」の中にも、

賛否両論の意見があるのが、

本作の面白いところでしょう。

 

そしてそんな「生きる喜び」

「恐怖」という形で伝え、

サスペンス調に見事描き切った本作の

脚本力の強さが感じられる作風となっています。

 

ただ単に、人が死んでいくわけではなく、

生きるか死ぬかのラインギリギリを攻める、

数々の虐殺機械こそが本作の見どころでもあります。




ソウシリーズと言えばコレ!数々の残虐装置。

ソウシリーズの代名詞ともなった、

「生」を感じるための装置、

それこそが、数々の「装置」の数々です。

 

本作の初代「ソウ」でも、

色々なゲームや装置が登場してきます。

・バスルーム脱出ゲーム

本作のパッケージにもなっているこのゲーム、
ソウシリーズの起源にして頂点と名高いゲームです。

二人の人間が足を鎖に繋がれ、
バスルームの対角に位置しています。

ゲーム内容はズバリ「相手を殺せばクリア」

いたってシンプル且つ、
ソウシリーズの中では簡単と言ってもいい
ゲームでしょう。


仕掛けられたのは本作の主人公である
ゴードンとアダム。

届きそうで届かない距離感と
隠されたヒントや道具に
脚本の奥深さを感じる名ゲームです。

 

・逆トラバサミ

これもシリーズでは非常に有名、
口に設置され、制限時間内に解除しなければ
顎が砕かれるという装置となります。

後にも先にも、完全なる「クリア」が成し遂げられた
装置はこれだけとなります。

鍵は麻酔で動けなくなった男の
内臓に隠れています。

仕掛けられたのは
麻薬中毒の女性「アマンダ」

彼女はこれを機に、
ジグソウの信者と化していきます。

 

・カミソリワイヤーゲーム

起きると全身にカミソリの刃のような
鎖が巻き付けられていた男。

そしてそのワイヤーは
部屋中に張り巡らされていました。


制限時間内に体を切り刻みながらも
脱出できればクリアというゲームです。


挑んだのは「ポール」
自傷癖のある男性で、
結局脱出できずに力尽きてしまいました。

 

・密室パスワード探しゲーム

起きると小さな部屋で一人。
身体には遅効性の毒が回っています。

解毒剤の入った金庫を開けるためには、
蝋燭一本の明かりを頼りに、
壁にびっしり書かれたパスワードを探さなくては
なりません。

足元にもびっしりガラスの破片、
そして体には可燃性の油が塗りたくられています。

挑んだのは「マーク」
放火魔であり盗み癖のある男性でしたが、
結局火だるまになって死んでしまいます。

 

・ドリルが頭を貫くゲーム

ジグソウがタップ刑事たちに追い詰められていた時に
居合わせたゲーム。

回転しながら近づくドリルから脱出するゲームです。

タップ達の急な来訪によって、
ゲームの本来のシステムは定かではなくなりましたが、
無数の鍵の中から解除される鍵を探すシーンが
描かれていました。

シン刑事の発砲によって助かったような描写が描かれます。
ゲームに掛かっていたのは「ジェフ」という
男性でした。

 

・ゴードンの妻子を殺すゲーム

ゴードンの勤める病院で
雑用係として働いていた「ゼップ」
彼もジグソウの仕掛けるゲームの被害者でした。

ゴードンたちの密室ゲームのゲームマスターをし、
ゴードンの妻子を殺さなければ、
遅効性の毒が回り死んでしまうというゲーム。

結果、妻子には逃げられ、
バスルームに飛び込んだ際、
アダムに撲殺されることとなります。

 

綿密な伏線回収の数々

シリーズの中でも、

脚本的に一番の人気を誇るのが

この初代ソウ。

そんな民期の要因には、

やはり綿密に練られた脚本力にあると考えています。

本作にはシリーズ最多量の見事な伏線回収が描かれていました。

・冒頭の鍵が足枷のカギだった。

映画冒頭、アダムが起きるバスタブの中に、
青く光るものが入っいていますが、
パニックとなったアダムによって、
排水溝に流れていってしまいます。

そして映画の最後、ジグソウによって告げられる真実。

その青いものこそ、
足枷のカギだったのです。

 

・中央の男性がジグソウだった。

バスルーム脱出ゲームの最初から
部屋の中央に倒れている男性、
ゲームマスターからは「彼は死んでいる」と
告げられますが、
彼の正体こそ「ジグソウ」本人でした。

それを匂わすキーワードとして、
刑事たちの
「彼は最前線でゲームを鑑賞するのが好きだ」
という言葉が回収されることとなります。

 

・ゴードンとアダムの関係性。

最初はお互い見ず知らずと思われた
ゴードンとアダムも、
ストーリーの進行によって、
徐々にその関係性が解き明かされていきます。

ゴードンは「ジグソウ(ジョン・クレイマー)」に、
死の宣告をした医師、
そして、アダムはジョンの不倫を暴こうとした
パパラッチ。

アダムの立ち振る舞いや仕草から、
何かしらの秘密が伝わってきますが、
物語中盤で明かされることとなります。

 

物語の進行によって変わる映像美

物語の進行によって、

段々とパニック状態に陥っていく

ゴードンとアダム。

中でも、物語後半~終わりにかけて

映像の色味は、

とても焦燥感溢れるリアルな描写となりました。

 

ただでさえ色白い部屋でのゲームでしたが、

ゴードンの終盤の顔色は、

とてもホラーらしい色味に仕上がり、

そんな要素が鑑賞者の心を駆り立てる

一因になっていたでしょう。