「レベル16 監禁された少女たち」ネタバレ感想と考察【監禁少女たちの宿命とは…?】

  • 2021年4月15日
  • 2023年8月24日
  • 映画
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本記事は、映画「レベル16 監禁された少女たち」の

ネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、

注意して読み進めてください。

レベル16 監禁された少女たち

2018年、ダニシュカ・エスターハジー監督によって

製作、脚本がされた作品。

地下施設で育てられる少女たちの物語。

上映時間は102分。

 

あらすじ

舞台はとある地下施設。

住み込みの「学校」に通う

ヴィヴィアンは、

物心がついた時から

この「地下」から出たことが無かった。

 

毎朝、顔を洗い、ビタミン剤を摂取し、

「養子」に出される日を待つヴィヴィアン達。

そんなヴィヴィアンも

いよいよ最終学年である「レベル16」になることとなる…。

 

出演役者

本作の主人公ヴィヴィアンを演じるのが、

「ケイティ・ダグラス」

数々の女性の役者が出てくる中でも、

見劣りしない美貌を持つ役者であるが、

女優業としては、

本作を含めて2本の映画への出演しかしていない。

 

ヴィヴィアンと行動を共にする

ソフィアを演じるのが、

「セリーナ・マーティン」

アジア系の顔立ちでありながら、

本作では第二の主人公として、

本物語のキーマンとしての働きをしていた。

彼女も本作以外に有名な作品への

出演はしていないようだ。

 

学校の先生である「ミス・ブリクシル」を演じるのが、

「サラ・カニング」

サイコパスでありながら弱さが垣間見える、

先生としてのキャラクターを演じ、

本作以外では、

洋画ドラマの「スーパーナチュラル」シリーズなどに

出演している。

 

学校の担当医師であるドクター・ミロを演じるのが

「ピーター・アウターブリッジ」

本作では数少ない男性キャラクターとして、

マッドサイエンティスト感のある

キャラクターを演じていた。

ベテランの俳優として

本作以外にも数多くの映画に出演し、

アクション作品やサスペンス作品への

出演が多い。

あの「SAWシリーズ」の6作目にも出演している。

 

ネタバレあらすじ

ネタバレあらすじを読む
舞台はとある地下施設。「レベル10」という部屋で

数十人の少女が生活を共にしていた。

 

仲良しの2人組、

ヴィヴィアンとソフィアは、

今夜も「月」に見立てた

天井の装飾を見て、

「本物の月」を見ることを夢見る。

毎日毎日、

乱れのない生活習慣を

当たり前としていた少女達は

今日も「洗顔」のために、

洗面台の前に並ぶ。

監視カメラが作動する中、

一人一人丹念に顔を洗うのだった。

 

そんな中、

列の後ろに並ぶソフィアが

石鹸を床に落としてしまう。

目が良くないソフィアは

ヴィヴィアンに助けを乞うが、

自分の「洗顔」の順番が近づくヴィヴィアンは

躊躇しながらもソフィアの石鹸を探す。

しかし、「洗顔」の順番に間に合わせることはできなかった。

 

「清潔でない」と判断されたヴィヴィアンは、

赤いランプが鳴るのと共に

守衛達に連れ去られる。

ソフィアに本当の理由を言うことを

懇願するヴィヴィアンだったが、

ソフィアは俯くばかりで口を開くことは無かった。

 

それから5年の月日が流れ

成長したヴィヴィアン達、

彼女たちは「レベル15」まで成長していた。

クラス替えが行われたのか、

そこにはソフィアの姿がない。

「授業」の一巻として

VTRを観る彼女たちであったが、

映像が乱れても

規則を守り続けるのだった。

 

今日もいつもと同じ夜が訪れるが、

ヴィヴィアンだけは起きている。

ヴィヴィアンには

とある「秘密」があったのだ。

それは「日にちを数えていること」

今日もベッドの木材に

一日の終わりを刻んでいく。

 

翌朝、

ヴィヴィアンたちの担任である

「ミス・ブリクシル」が、

レベル15が本日で終わることを告げる。

最終学年であるレベル16で、

認められた者が「養子」として

施設を出ることができることに

胸を踊らす少女達であった。

 

レベル16での新たなクラス替えが行われる。

「ローズホール」に区分された

ヴィヴィアンは、

そこでソフィアと再会する。

レベル10での出来事を

ソフィアから謝られるも、

なかなか心を許すことのできない

ヴィヴィアンだった。

 

レベル16での習慣として、

新たにビタミン剤を投与される

ヴィヴィアン達、

これも監視カメラの前で

飲んだことを確認される日常が始まる。

 

お手洗いでレベル10での出来事について

再度謝るソフィアであったが、

そこで突如「集合」がかかる。

ブリクシルは間もなく「学校の後援者」

養子を選ぶことを切り出し、

総仕上げの時期として、

新たな衣服をヴィヴィアン達にプレゼントする。

それぞれの名前が入るワンピースであったが、

文字を読むことはできないヴィヴィアン達だった。

 

明日の夜、

この衣服を着たまま寝てもいいと

笑顔でブリクシルは話すが、

ソフィアだけは浮かない表情を浮かべるのだった。

 

養子になり、外の世界へ飛び出すことができることに

喜びを噛み締めるヴィヴィアン達であったが、

日々の生活を続ける中で、

ソフィアはヴィヴィアンに何かを話そうと近づいていく。

ソフィアはヴィヴィアンに

「ビタミン剤を飲んではいけないこと」

告げるのだった。

 

その夜、ヴィヴィアンはビタミン剤を飲んだフリをする。

そして就寝時、明かりが消灯されるが

一向に眠くならないヴィヴィアン、

周りのクラスメイトは

いくら声をかけても起きない。

ソフィアだけが起きていた。

ビタミン剤と思われたものは、

「睡眠薬」だった。

まだ内容が理解できていないヴィヴィアンの元に、

ソフィアが近づいてくる。

毎晩「守衛」が部屋に見回りに来ることや、

「選別」を行われている旨を話すのだった。

全貌を話しきらないうちに、

ブリクシルと守衛の男が

部屋に来る。

寝たフリをするソフィアと

ヴィヴィアンであるが、

ヴィヴィアンとクラスメイトのオリヴィア

部屋から連れ出されてしまう。

 

守衛に担がれ、

別室に移動させられ、

相変わらず寝たフリを続けるヴィヴィアンであるが、

そこで知らない男性の声を聞くこととなる。

初老の夫婦に向かってブリクシルは

オリヴィアのチャームポイントと

ヴィヴィアンのチャームポイントをそれぞれ

アプローチする。

 

しかし、夫婦の女性だけが、

上の空で鏡を見つめている。

見かねた男性が声をかけると、

女性は「あの子を買うわ」

ヴィヴィアンを指さして立ち去るのだった。

 

部屋に戻されたヴィヴィアンは、

そこでまたソフィアと話す。

後援者達が「養子」ではなく、

自分たちを「買う」ことをソフィアに語るのだった。

 

今すぐに逃げることを提案する

ソフィアであったが、

守衛とブリクシルがまた来訪し、

今度はソフィアを連れ去る。

部屋から出ていく守衛を見送り、

その隙にドアからの脱出を図るが

カードキーが必要なことを知り、

打ちひしがれてしまう。

 

翌日、ヴィヴィアンとソフィアは

密談を交わす。

ソフィアはレベル13で

ビタミン剤の摂取をやめていたのだ。

「選別」のことや、

夜な夜な守衛が一人で少女達を触りに来ることを告げ、

クラスメイトの皆に伝え、

全員で脱出することを提案するソフィアだが、

それを却下するヴィヴィアンだった。

 

後日、

ローズホールのメンバーは

ワクチン摂取のために医師と初めて対面する。

これまでの彼女たちの健康管理の声の主は彼であった。

 

ワクチンを受け、背中が「床ずれ」

赤くなってしまっていることを告げるが、

大した処置はしてくれない医師だった。

 

その夜、「動く絵の夜」が訪れる。

まだ「映画」を知らない彼女たちは

たまに観せてもらえる

「動く絵」を楽しそうに鑑賞する。

同じ映画を観すぎて、

セリフを思えてしまっている

彼女たちであった。

就寝時、またまた

ヴィヴィアンとソフィアは密談を交わす。

錠剤が「青い薬」に変わったことや、

昨晩の「選別の夜」だけが

鍵が空いていたことを話す二人。

全員を救出するために計画を立てる二人は、

「ローズ」「リリー」

「デイジー」「アイリス」

4つの部屋が順番に寝て起きてを繰り返し、

日常のサイクルを作っていることを話し、

他の部屋のクラスが起きていない

「闇の時間」に起きて、

計画を実行することを決める。

それぞれの情報を交換し、

カードキーが必要である結論となるのだった…。

 

翌日、クラスメイトが突如

嘔吐して倒れる事件が起こる。

介抱するヴィヴィアンとソフィアであったが、

ワクチンを摂取した彼女の腕が、

赤く腫れ上がっていることを知るのだった。

ワクチン摂取の際、

医師の前でワクチンを拒むヴィヴィアン、

そんな彼女の反応を見て

ビタミン剤を注射するミロ医師であった。

 

朦朧とする意識の中、

守衛の持つカードキーを奪うことを

提案するソフィア、

2人の密談に見かねた

クラスメイトのエヴァは、

「不純な生徒がいる」として、

担任に密告する。

 

翌日、ヴィヴィアンは罪として、

小さな独房に入れられてしまう。

「女性の美徳について考えて」と言い残し、

立ち去るのだった。

ブリクシルはミロとオフィスで酒を飲む。

2人は交際していた。

そして仕事の「客」について一通り話し、

経営が困難であることについて

頭を悩ませるのだった。

 

その晩、

起きているのがソフィア一人の夜、

守衛が少女達を「触りに」やってくる。

守衛がクラスメイトの一人に手をかけたその時、

ソフィアは後ろから首を絞める。

揉み合いとなる2人だったが、

見事に守衛を撃退するソフィアであった。

 

ソフィアはカードキーを守衛から奪い

ヴィヴィアンの牢獄へ向かうが、

出すことはできないまま

立ち去ってしまう。

ヴィヴィアンはソフィアに対して、

レベル10の時の「裏切り」を感じてしまうのだった。

 

翌日、

ブリクシルは緊急招集をかける。

カードキーを持っている犯人を

見つけ出そうとするが、

名乗り出なかったために、

無作為にメンバー一人に「罰」を与えることを宣言する。

 

健康管理を厳しくするという定で、

ブリクシルの目の前で直接錠剤を飲まされる

ヴィヴィアン、

眠ってしまわぬよう、「痛み」で

自身を奮い立たせる夜となった。

皆が寝静まったあと

カードキーを探し始めるヴィヴィアン、

カードキーはソフィアによって

いつも「日付」を付けているベッドの裏に隠され、

それは、ソフィアからの

「逃げて」のメッセージだった。

 

しかし、いくらカードキーを使っても

開くことのない扉、

結局ヴィヴィアンは

ドアのヒンジ部分のネジを取り外し、

自力で部屋から出ることに成功する。

部屋の先では、ブリクシルが一人で座っていた。

ヴィヴィアンを窘(なだ)めるように引き寄せ、

睡眠薬を打とうとするが、

揉み合いの末

逆にヴィヴィアンに薬を打たれてしまう。

 

必死で逃げるヴィヴィアン、

やっとの思いで地上への扉を見つける。

地上では「本物の月」が輝いていた。

外に出ようとするが、

何かを思い出したように引き返すヴィヴィアン、

彼女が向かった先は

牢屋に捕まってしまったソフィアの元だった。

 

無事にソフィアを助け出し、

彼女の手錠を外そうと、

「とある部屋」に入る。

ソフィアの手錠を外すが、

その部屋で「罰」を受けているはずの

クラスメイトの皮が剥がされた死体

目の当たりにしてしまうのだった。

 

「逃げなきゃ」という二人の焦燥感は

高まるばかりではあるが、

それでも「全員の救出」を望むソフィア、

授業中であった他のクラスのに押し入り、

無理やり着いてきてもらう強硬手段を取るのだった。

 

一方でヴィヴィアンは、

「美容のための皮膚の移植手術」に関する

映像を見てしまうこととなる。

あまりにも残虐な自分たちの結末に

顔を顰めるヴィヴィアンだった。

 

皆を纏めあげるために、

捉えたブリクシルに直接全貌について

クラスメイトの前で語らせる

ヴィヴィアンとソフィア。

ブリクシルを牢屋に収容し、

「女性の美徳について考えて」と告げ、

逃げ始めるのだった。

少女達は脱走を始めるが、

幾人もの守衛たちが

少女たちを追いかけていく。

 

ヴィヴィアンとソフィアも

逃げ場を失い

小屋に立てこもるが、

そこにミロ医師が訪れる。

「価値のある肌」を持つヴィヴィアンに対して、

宥めるように手を拱(こまね)くが、

ヴィヴィアンのとった行動は

自分の顔面を切り刻むことだった。

 

これを見て、

逆に今度はミロ医師が守衛に捕まる。

二人の見えないところに連れていかれると、

銃声が鳴るのだった。

 

翌朝、二人は太陽の光で目が覚める。

目の前には警察が立っていた。

安否を確かめられ

二人は保護され、

人生で初めて太陽の光を浴びる。

気がつくと二人は手を繋いでいるのだった。

ネタバレ感想と考察

サイコ感溢れる密室物語にハラハラ感こそが本作の肝!

「密室」そして「地下」

数々のサイコに関わる要素が

織り込まれた脚本であるが、

その中心に居る人物たちが「少女」であることに

本作の重要なテーマが隠されている。

 

早い話が「少女たちの監禁生活」である。

鑑賞者目線では

外の生活を知らないままに、

密室で繰り返される彼女たちの葛藤

ハラハラしながら鑑賞する見方が

大きな感情の行き場となっただろう。

 

またそんな本作の「サイコ要素」は、

「監禁生活」ならではの不気味な

効果も生みだしている。

 

まずは彼女たちが「映画」を存在を知らないこと。

外部の情報が入らないことから、

幾つかの「一般常識」が欠けていることに、

本作の不気味な点が暗に示されていた。

同じ理由で「文字がわからないこと」

挙げられるだろう。

これらをはじめとした、

「一般常識の欠如」を紐解くと、

「彼女たちには必要のない知識」であるという

伏線としても浮き彫りになってくる。

 

オチである「皮を剥ぐ」ことももちろんそうだが、

当たり前かのように

「世間とのズレ」をひけらかす彼女たちの

キャラクターこそが、

本作一番のサイコ要素なのかもしれない。

 

「美しい少女たちの狂気」という観点から見たときに、

本作ほどにダークな雰囲気を纏った作品は

そう多くはないだろう。




鑑賞者のすべてが感じる…「約束のネバーランド」感について。

有名サイト「Filmarks(フィルマークス)」での

評価を見てみたときに、

人気の日本アニメ

「約束のネバーランド」に似ているという意見が

とても多いことが印象的だろう。

 

事実、このアニメでも、

大きなテーマとして挙げられていることは

同じような内容の作品となっている。

住んでいる人間たちが、

「閉ざされた世界」で、

満足な知識も与えられないままに

成長していく構成は全く同じと言っていいだろう。

 

この二作品

「作品としてはどちらが先なのか?」

問われたときに、

本作は2018年

「約束のネバーランド」は2016年に漫画が

連載開始とされている。

 

本作の監督は「約ネバ」をモデルとして、

本作を作り上げた可能性もゼロではないだろう。

真偽は定かではない…。

 

また、似たような作品として、

小説「私を離さないで」

映画「アイランド」

映画「us(アス)」のような雰囲気も感じ取れた。

このどれもが

「密室の世界」が登場する作品となっているので、

本作が好きならハマるかもしれない。

「us(アス)」ネタバレ感想と考察【ドッペルゲンガーが世界を滅ぼす】

わかりやすくも秀逸!伏線として機能していた点

本映画にも、

もちろん伏線として機能している点は

数多く存在しているが、

数多くの伏線に対して

わかりやすい伏線が多い印象を受けた。

一部の鑑賞者は

「オチが読めた人」もいるのではないだろうか。

 

ここからはそんな伏線を挙げていこう。

・鏡を見る「少女を買う夫婦」の妻は、
 自分の肌が若返ることを意識して鏡を見ていた。

 

・「肌の綺麗さ」を重んじるはずの施設であるが
 ヴィヴィアンの「床ずれ」に関しては
 あまり関心が無い。

 これは「使う皮膚が顔であるため」である。

 

・「映画」という言葉はおろか、
 文字も教えていないのは、
 彼女たちには必要が無いと考えているから。

 

・施設の経営はカツカツだった。
 これはレベル16での停電などの、
 施設のボロさから推測できる。

 

・施設の経営不振から
 監視カメラを監視する守衛も雇えず、
 ヴィヴィアンは行動がバレなかった。

 

・買い与えた新しい衣服は、
 「買い手」にお披露目するためのもの。

 各少女の名前が大きく書き込まれ、
 シワにさせないために一晩干させたり、
 「選別」の当日は「着て寝てもいい」と
 指示をしている。

大きな伏線を挙げてみた。

これ以外にも細々とした伏線が

散りばめられている。

 

ツッコミどころ満載…本作の「悪評」について

映画サイト「Filmarks(フィルマークス)」を見てみると、

本作の評価はなんと「3.2」。

決して高い数字とは言えなく、

もうすぐで「2の値」に手が伸びてしまうくらいに

首の皮一枚の評価となった。

 

脚本自体は悪くはなく

女優達も容姿端麗実力派なのに

なぜこんなにも評価が悪かったのだろうか?

 

その答えは脚本の「粗さ」にあると考えている。

 

一番「ツッコミどころ」として挙げられるのが、

「ヒンジ」のシーンだろう。

せっかくソフィアが用意してくれた

カードキーでは扉が開かず、

結局、ヴィヴィアンは

カードキーをドライバー代わりとして、

ドアのヒンジを外して脱出する。

 

このシーンではヴィヴィアンの焦燥と焦り

演出させるためのシーンであるはずが、

逆に粗さを拾われてしまったシーンとなってしまった。

 

また、ヒンジを緩める発想自体を、

彼女の「日付を記していること」に対しての

伏線回収としても機能させているようであるが、

少々無理やりな伏線回収に感じてしまうだろう。

(日付を記す際もベッドのネジを外している)

 

更に、大の大人相手に

一対一で無双してしまう

ヴィヴィアンとソフィア、

彼女たちのご都合アクションシーンでも

その粗さは目立ってしまったように見える。

 

作品全体を通しても、

中盤の中だるみが目立つような構成となってしまい、

そんなことから本作の脚本や演出としての

「ツッコミどころ」は数多くあり、

こんな評価となってしまったのだろう。

 

逆に言えば、

これらに目を瞑れば

サイコ感にも美しさ透明感が入り混じり、

伏線も今く張られた

上品な作品にも仕上がっているので、

細かなディティールは気にせずに

鑑賞してみるべき作品なのかもしれない。