「OLD(オールド)」ネタバレ感想と考察【1時間で2年間歳をとる恐怖のビーチの物語!!】

  • 2022年6月28日
  • 映画
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本記事は、映画「OLD(オールド)」のネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、注意して読み進めてください。

「OLD(オールド)」

2021年、M・ナイト・シャマラン監督によって制作された作品。

あの「シックス・センス」を手がけた監督によるサバイバルスリラー作品。

上映時間は108分。

あらすじ

舞台はアメリカのとある一般家庭。

父、母、娘と息子の4人家族のカッパ家は、リゾートに遊びに行くこととなる。

富豪が集まるそのプライベートビーチで休暇を過ごす家族だったが、そこは30分1年ずつ歳をとる、恐怖のビーチだった…。

出演役者

本作の主人公家族の夫であるガイを演じるのが、「ガエル・ガルシア・ベルナル」

メキシコで活躍する中年俳優であり、普段はホームドラマやロマンス作品へのキャスティングが多い。

 

妻のプリスカを演じるのが「ヴィッキー・クリープス」

ルクセンブルクの国籍を持つ女優であるが、アメリカやフランス映画、ドイツ映画にも出演している女優である。

 

娘であり姉のマドックスを演じるのが「エリザ・スカンレン」

オーストラリア出身の女優であり、本作以外の映画作品へは出演していないようである…。

 

息子であり弟のトレントを演じるのが「アレックス・ウルフ」

アメリカの俳優でありミュージシャンとしても活動している。

あの「ジュマンジ」シリーズや、「ヘレディタリー 継承」での名演が有名な俳優だろう。

ちなみに娘と息子を演じたエリザとアレックスに関しては、あくまでも「青年期」を演じた俳優で、作品の脚本上「幼少期」を演じた別々の子役が存在している。

配信コンテンツ

「OLD(オールド)」は今現在、Amazonプライム、U-NEXT、で配信されている。

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ネタバレ感想と考察

「シックス・センス」を作った監督のサバイバルスリラー!!

今作の映画、ジャンルは「サバイバルスリラー」であり、監督はあの「シックス・センス」を手がけたM・ナイト・シャマラン監督である。

そして本作の一番の見どころである「30分に1年歳をとる」という奇怪な脚本こそ、彼の得意とする「ジワジワ系ホラー」を存分に引き立たせる脚本となっていた。

また注目すべき点として、焦燥を煽るカメラワークも見どころの一つとなっている。

子供が成長し、大人が老人となっていく過程を、ボカシ効果を使いながら巧みに演出している点がとても面白い。

また、今回の物語が繰り広げられる「ビーチ」であるが、地の砂を這うように展開されていくカットも、シャマラン監督の独特のセンスを見せつけるカメラワークとなっていた。

物語のオチと「製薬会社」について。

早速ではあるが、物語の内容とオチについて触れていこうと思う。

歳をとるスピードは30分に1年であり、24時間で実に48年もの時が経過するこの世界。

これは博物館で働く妻のプリスカによって解明されることとなる。

つまりは、どんな幼い人間であっても丸々二日間居れば確実に死を迎える砂浜であるが、そんな砂浜の仕掛けは砂浜近辺に存在する鉱山や鉱脈による、特殊な磁場による自然現象であった。

(少し無理がある設定と言われればそれまでなのだが…。)

その辺の科学的考察は一旦置いておくとして、これを仕組んだ犯人は、なんとリゾートに案内した「製薬会社」であった。

薬の効果を試すのに行われる「治験」であるが、その時間経過を最速で測るのにビーチが利用されたという訳だ。

これが一番わかりやすく描写されたシーンが、「てんかん」の持ち主であるパトリシアの描写だろう。

恐怖のビーチに誘われる前、彼女は食事中に気絶し、「てんかん持ち」であることが明らかになる。

しかしビーチでは映画内時間での8時間もの間、この症状が現れないのだ。

このビーチでの8時間はおよそ「16年」にも及ぶ期間である。

そして映画の後半では、「16年間てんかんの症状を抑える薬」を開発したことで、評価される科学者の姿があることがわかるのだ。

ちなみに薬の接種については、リゾート到着後の「ウェルカムドリンク」に混ぜられ、飲まされている。

大人メンバーの全員が何かしらの薬を飲まされていたことになるが、それではなぜ彼らが恐怖のビーチに招待されたのだろうか??




登場人物の抱える境遇。

メンバー各々が「恐怖のビーチ」に招待される理由を持っていたわけだが、彼らはどんな理由で集められたのだろうか?

老化により現れたそれぞれの症状を改めて見てみよう。

・ガイ

主人公であり父のガイであるが、死亡の数時間前より、だんだんと視力を失っていく病期を持っていたと考えられる。
しかしこれは「老化」によるものか、「病期」によるものかはわからずに終わる。

・プリスカ

映画の冒頭でも語られるように彼女の体には「良性の腫瘍」があることが明らかとなる。
これは物語中盤で、おびただしいほどに膨れ上がり、鑑賞者を恐怖のどん底に陥れるトラウマ描写にもなっていた。

また彼女は物語終盤で「難聴」の症状も現れてくる。
これは自然な「老化」によるものだろう。

・セダン

最初からビーチ居た黒人ヒップホッパー。

彼は「血が固まりにくい病気」を持っていた。
それ故に止めどなく鼻血を流し続ける描写が描かれていた。
また彼はチャールズに切りつけられた際、自身の血が固まりにくいことから戦慄の叫びを上げるが、高速の「自然治癒」によって、この弊害は起きない。
・チャールズ

カッパ家とは別の家族の父で医師である。

彼は「記憶障害」が原因でこのビーチへ誘われた。
実は彼、ビーチに入る前にも看護師のジャリンの名前を「ジャック」と間違える初期症状を見せているのだ…。
・クリスタル

チャールズの妻で、「玉の輿」全開のキャラクター。

彼女は自分の美貌に酔いしれるも、「背骨が曲がること」に異常な嫌悪を見せていた。
結果、全身の骨が「折れては回復」を繰り返し、悲惨な死を迎えることとなる…。
・パトリシア

前述した「てんかん」の持ち主である。
物語中盤で彼女のてんかんが起きないことに疑問を感じた鑑賞者も多かっただろう…。

また、薬の効果が切れると同時に、狂ったかのようにてんかんを発動するのも特徴である。

そして残りの人物、水死した「ジャリン」、そして子供たちについては「付き添い」として不幸にも連れてこられた健全な人間たちであった…。

まだまだある!?トリッキーすぎる伏線!!

実はこれら以外にも、綿密に張り巡らされた伏線がこの作品には数多くある。

まず簡単なところから、製薬会社の名前の伏線である。

映画の冒頭、リゾート地でガイが「製薬会社のパンフレット」を読むシーンがあるが、まさにその会社こそ、「製薬会社Warren Warren」のパンフレットであった。

そのシーンでガイは子供たちに「子供たちはビーチに行っちゃいけないって書いてある」と冗談を言ってじゃれ合うが、それも皮肉な伏線だろうか…。

また最後のシーンにて、大人となったトレントとマドックスが生還し、製薬会社の闇を暴こうと警察に名簿を渡すシーンがあるが、この警察官、実は一日前の子供の時に二人は出会っている。

「名前と職業は?」と色々な人に聞いて回る子供たちであったが、この中にその警察官は居た。

そんな大人となったトレントとマドックス。

二人がビーチで「砂の城」を建てるシーンがあるが、これは「崩れ去っていつかは滅ぶ」という、「老化」と掛けた演出だとの話もある。

ちなみにであるが、今作の監督M・ナイト・シャマランであるが、実は彼自身も映画に登場している。

物語ではビーチの人間達を見張りがずっと見ている設定であるが、その見張り人こそが、何を隠そうシャマラン監督自身である。

シャマラン監督はこれまでにも自身の手がける映画作品に何度もカメオ出演している遊び心のある監督でもあるのだ。