本記事では、
前半で、映画紹介&見どころレビュー
後半で、ネタバレ解説&徹底考察を行います。
賭ケグルイ
2019年、英勉監督により公開された映画。
原作となるのは、
河本ほむら原作・尚村透作画による日本の同名漫画作品であり、
今作の映画は実写化したテレビドラマの続編となっている。
ギャンブルの勝敗でカーストが決まる学園での、
一人の女子生徒の物語。
上映時間は119分。
あらすじ
舞台は日本のとある学園。
創立122年を迎える名門校「私立百花王学園」では、
ギャンブルによってカーストの優劣が決まるシステムの学校だった。
そのカーストは卒業後の人生にまで響いてくるもので、
まさに生死を賭けたようなギャンブルが日々、学校では行われていた。
この学校の一人の女子生徒である「蛇喰 夢子(じゃばみゆめこ)」が主人公。
ある日学校で「生徒代表指名選挙」という
ギャンブル選挙が執り行われることが発表される。
立候補した生徒全員が参加できるギャンブルトーナメントで、
優勝者には3億円という大金と、
今後の人生が自由に決められる権利が得られるという。
そんなギャンブルの渦中に蛇喰は飲まれていく。
出演役者
今作の主人公「蛇喰 夢子」を演じるのが、
「浜辺美波」
蛇喰と仲がいい男子生徒「鈴井涼太」を演じるのが、
「高杉真宙」
学園内で派閥を築き、反ギャンブルグループのリーダーとして君臨する
「村雨天音」を演じる「宮沢氷魚」
村雨の側近としてグループを取り仕切る「歩火樹絵里」を演じる、
「福原遥」
蛇喰の友達でもあり、
時にライバルでもある「早乙女 芽亜里」を演じるのが、
「森川葵」
その他大勢の俳優、女優が出演している。
見どころ「時代のトップを走る名優たちのキャスティングと世界観」
今作の映画は原作となる漫画があるが、
既に実写ドラマ化されたものの続編として公開された作品だった。
今の役者界隈のトップを走る名優たちが、
惜しみなくキャスティングされた作品であり、
俳優や女優のファンも含めて盛り上がる作品だろう。
原作漫画を壊さない世界観と、新たなストーリーやゲームで、
ストーリーを知っているマンガのファンも、
楽しめる作品となっている。
阪神コンテンツ
「賭ケグルイ」は今現在、
Amazonプライム、U-NEXT、等で配信されている。
ネタバレあらすじ
舞台は日本のとある学園。
創立122年を迎える名門校「私立百花王学園」は、
ギャンブルによってカーストの優劣が決まるシステムの学校だった。
そのカーストは卒業後の人生にまで響いてくるもので、
まさに生死を賭けたようなギャンブルが日々、学校では行われていた。
この学校の一人の女子生徒である「蛇喰 夢子(じゃばみゆめこ)」は、
今までに、学校内の数々の強敵を打ち倒し、
学園内でも一目置かれる存在となっていた。
そんなある日、学校で「生徒代表指名選挙」という
ギャンブル選挙が執り行われることが発表される。
立候補した生徒全員が参加できるギャンブルトーナメントで、
優勝者には3億円という大金と、生徒会への願い、
そして今後の人生までもが自由に決められる権利が得られるという。
そんなギャンブルの渦中に蛇喰は飲まれていく。
その傍らでこれを快く思わない派閥も存在していた。
ギャンブルを用いてのカースト制度を拒否する団体、
その名も「ヴィレッジ」
ヴィレッジのメンバーは、皆が「反ギャンブル」を掲げ、
校内トップに君臨する生徒会と敵対する関係にあった。
そんな中、ギャンブル選挙の発表と同時に、
生徒会からもう一つの報告があった。
それは学校の規約違反を謡った「ヴィレッジの解散」
これを受けたヴィレッジのトップである「村雨天音」は、
過去に生徒会長に打ち勝つほどの
凄腕のギャンブラーとして名を馳せていたにも関わらず、
選挙に立候補することはしなかった。
ヴィレッジとの関係を持つ、蛇喰であったが、
無論、ギャンブル選挙には参加の意向を示す。
二人一組のギャンブルトーナメントであったが、
相方に選んだのは、ギャンブルの強さを全く持ち合わせない、
心優しき青年「鈴井涼太」であった。
また、友達でもありライバルでもある、
「早乙女 芽亜里」と「木渡 潤」もペアで参戦することとなる。
生徒会からの糾弾を受けていたヴィレッジも、
「ヴィレッジの解散」をさせまいと立ち上がることを決心し、
ヴィレッジのナンバー2である「歩火樹絵里」と、
校内の「賭場荒らし」を働いていた「犬八十夢」がペアを組み参戦する。
かくしてギャンブル選挙の火蓋は切られた。
立候補グループ50組の中の中でナンバー1を決める戦いの一回戦は、
「票争奪ジャンケン」というものだった。
蛇喰達はこれに苦戦を強いられるが、
「味方に嘘をつく」という方法で勝ち上がり、
決勝進出の4組になんとか食い込む。
そして決勝トーナメント、
その競技は「支持率争奪ゲーム」というもの。
カードを出し合い、数字の強いほうが勝利する勝負で、
その勝利数と、観客からの支持率を掛け合わせ、
総合点を競うというゲームであり、
一回戦を難なく勝ち上がった蛇喰であった。
トーナメントの2回戦では、
試合前にヴィレッジコンビの犬八が
何者かに誘拐されてしまうが、
犬八に変わり、今までギャンブルを拒否していた村雨がペアとなり、
圧倒的な強さで早乙女と木渡に勝利する。
村雨は、相手のカードの配置、シャッフルまでも記憶し、
どのカードを出すかを当てるというギャンブルを超越する強さを持っていた。
そして決勝、
蛇喰のペアと村雨のペアの決勝であったが、
村雨の相方であった歩火が、本来は敵であり、
わざと負けようとしていることが判明する。
対する蛇喰は簡単に勝てたが、
「勝負が面白くない」との理由で、
負けを競うゲームへと発展していく。
結果、勝利したのは、村雨率いるヴィレッジだった。
勝利した村雨は生徒会へのお願いとして、
「食堂に美味しいスイーツを導入すること」を条件とし、
それを美味しそうに頬張る蛇喰だった。
ネタバレ考察
原作の雰囲気を壊さないキャスティングと世界観
あなたは今作の原作となる漫画やアニメを
見たことがあるだろうか?
ドラマでも放送されていたが、
その狂気にも満ちているキャラクターと世界観は、
とても簡単に実写で再現できるような設定ではなかった。
今では当たり前のように行われる「実写映画化」、
そのほとんどにおいて酷評を受ける中、
今作がそこまでの低評価を受けなかったのは、
いくつかの理由があるだろう。
まず初めに、
「ドラマによりオリジナリティがある地位が築けていたこと」だろう。
マンガのファンでも、すんなりと映画を受け入れ、
またドラマのファンも待望の作品を描け、
原作とは違う立ち位置を築いていたことは大きい。
そして、そのキャスティングと世界観。
今の芸能界のトップを走る俳優、女優、モデル等を総動員し、
決して原作キャラクターを壊さない作品を作り上げている。
(少なくとも、そう努力はしている)
また舞台となる学校の世界観もしっかりと作り上げあられ、
マンガのみならず、実写作品のファンの確立もできている、
珍しいパターンの実写映画作品だっただろう。
原作での「エロさ」が強調される場面が少なかったのも、
より多くの人々に認知されるような
作風になっていたからであると考えている。
主人公の狂気に心を掴まれる作品
ここからは原作を含めた物語の内容について話していくが、
今作に隠された最大の魅力は何と言っても、
主人公「蛇喰夢子」の「狂気」であると言ってもいいだろう。
剛腕ギャンブラーがひしめき合い、
弱者が淘汰され、勝者だけが生き残り、
皆が「勝利」に躍起になっている中、
蛇喰のみが「勝負を楽しんでいる」のだ。
限界ギリギリの緊張感、ギャンブルというものの本質を
体現しているキャラクターが彼女だけであるのが、
本作の最大の魅力であると言っていいだろう。
主人公であるはずなのに、どこか「敵っぽい」ような、
普段は清楚なキャラクターが、ギャンブルになると豹変するという
「ギャップ」も魅力の一つだ。
「矛と盾」の話がしっくりくるような勝負が
今作では繰り広げられ、鑑賞者は一気に引き込まれていく。
長編マンガを2時間にまとめ上げるのは至難の業
今作が初見となる鑑賞者なら、まずこう思うだろう。
序盤のあらすじ、キャラクター紹介が、
かなりの速足で紹介されている。
「賭ケグルイ」シリーズが初見だった人ならば、
誰もが気になったことではないだろうか?
原作を知らないにしても、
ドラマありきのストーリーであり、
それを2時間にまとめ上げるのはやはり容易ではなかったようだ。
現に、キャラクターや設定、世界観の紹介などで時間を使い、
作中で繰り広げられるゲームはたったの2つだった。
それでも初見として、決して楽しめないわけではなかった。
新たな「賭ケグルイ」の形として充分に成り立つものであり、
今作で興味を持った人たちには、
ドラマ版も是非とも観てみてほしい。
完全オリジナルのストーリーで原作ファンも楽しめる。
今作の映画で繰り広げられるストーリーは、
何回も言うように「完全オリジナルのストーリー」である。
原作を知るものの期待を裏切らないよな
努力が感じられる作品に仕上がっており、
その期待は裏切らない設定に仕上がっていると思う。
また、それは登場するギャンブルゲームも同様であり、
上手く仕掛けが考えられたゲームであっただろう。
最初のゲームで「カ〇ジ」を思い出してしまったことは
この際、大目に見ておこうではないか。
(原作でも似たようなゲームは展開される)
マンガ「賭ケグルイ」