映画「キャビン」のネタバレ感想と考察【モンスターバトルロワイヤル】

  • 2020年12月8日
  • 2020年12月17日
  • 映画
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本記事は、映画「キャビン」の

ネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、

注意して読み進めてください。




キャビン

2012年、ドリュー・ゴダード監督によって

制作された作品。

山のコテージで楽しむ若者をゾンビが襲う

パニックホラー作品。

上映時間は95分。

 

あらすじ

舞台はアメリカ、

大学生であるデイナを初めとした

5人の男女は、

楽しい週末を過ごすために

山の別荘に出かけることとなる。

湖で泳ぎ、お酒を飲んで、

楽しく過ごす5人だったが、

突如とした恐怖が彼らを襲うこととなる…。

出演役者

本作の主人公のデイナを演じる

「クリステン・コノリー」

年齢は当時で32歳にも関わらず、

歳を感じさせない美しい容姿が

話題を呼んだ。

 

B級でもA級でも、

主に「パニックホラー」作品への

キャスティングが多く、

最近では「暴走地区-ZOO-」での

活躍が有名である。

 

筋肉質なリーダー的存在のカートを

演じたのが「クリス・へムズワース」

身長なんと190cmの長身で、

「スタートレック」などの

SF、アクション作品へとキャスティングが

目立つ俳優である。

 

今では、

MARVELシリーズの「マイティーソー」

主人公を演じ、

アベンジャーズシリーズを初め、

数々のアクション作品

彼を観る機会が多い。

 

ビッチで明るい女の子ジュルーズを

演じるのが「アンナ・ハッチソン」

スタイルが抜群で、

彼女もパニックホラー作品への

出演が目立つ女優である。

 

真面目な青年ホールデンを演じる

「ジェシー・ウィリアムズ」

アクションよりは「ヒューマンドラマ」での

活躍が多く、

有名所では「グレイズ・アナトミー」

シリーズ等に出演している。

 

ヤク中の一匹狼、マーティを演じるのが、

「フラン・クランツ」

彼もヒューマンドラマへの出演が多い。

アメリカで公開されたドラマ、

「ドールハウス」での印象が強い

俳優だろう。

 

ネタバレ感想と考察

「お決まりの展開」を逆手に取った見事すぎる脚本

一見「B級映画」としての立ち位置を

築きながらも、

映画マニアからの本作の評価は

かなり高いものとなる。

その要因となるのが、

「お決まりの展開」を逆説的に活用した

脚本の手法であるだろう。

 

何も知らない無邪気な若者たちが、

山の別荘に遊びに行く…

そしてジャンルは「パニックホラー」

これだけで脚本の全てが

わかってしまうような

ストーリー展開でありながらも、

その展開への合間合間に挟まる、

何やらおじさん達が「仕掛け」

施していくシーン。

 

鑑賞者が「なにか裏があるな…?」

と勘ぐっても、結末を予想することは

不可能であるだろう。

 

彼らはまるで

「一本の映画を取るかのように」

彼らの周りの環境を操作し、

ゾンビ隊を野に放つこととなる。

メンバーのマーティが、カメラを発見し、

ドッキリだと思ってしまうのも

無理はない。

 

その真相が「生贄」であることだけは

隠され続けて「お決まりの展開」

演出されていく。

 

今までに描かれたB級パニックホラーの展開

全てイジり倒してぶち壊していく脚本こそ、

マニアからの高評価の要因であり、

本作最大の見どころであるだろう。




タイトルの伏線回収が斬新すぎる…。

本作の映画のジャケット、

これから想像するに「立方体の空間」

モチーフにした

パニックホラー作品であることが

容易に想像できる。

パニックホラー好きなら

誰もが観たことがある、

「CUBE」のような内容を想像するだろう。

映画「CUBE(キューブ)」ネタバレあらすじと考察【B級パニックホラーの金字塔】

しかし、物語の後半に差し掛かるまで、

一切登場しない「キャビン」

住まうコテージと森とゾンビの間で鑑賞者は

「キャビン」という単語の謎と共に

翻弄されることとなる。

 

そして明らかに

なる「キャビン」の真実。

そのインパクト溢れるワンシーンで、

全てを理解できる破壊力

凄まじいものとなった。

点と点が線で繋がる瞬間は

いつ観ても映画における最高の演出だろう。

 

数々のパロディキャラクターが登場する作品。

本作の映画では

「キャビン」に閉じ込められた

数々のモンスターが登場するが、

そんな無数のモンスターの中にも、

今までに描かれた有名作ホラー作品の

怪物達がモチーフとなった

モンスターが描かれていることに

気がついただろうか?

 

「IT」

モンスターに殺戮され、

血の海と化すシーン、

銃弾が効かないピエロは「IT」の

「ペニーワイズ」

イメージしたキャラクターに

見えなくもない。

 

「ヘルレイザー」

「キャビン」のエレベーターの中で、

デイナの目の前に現れる、

丸鋸が刺さった男性、

彼のモチーフとなるのは

ホラー映画「ヘルレイザー」での

「ピンヘッド」というキャラクターの

パロディであるようにも見える。

 

「リング」

日本を意識する米国のチーム、

そんな日本のワンシーンに、

まるで「貞子」のような女性が

登場するシーンもある。

ジャパニーズホラーは海外でも

高く評価されたジャンルの一つだろう。

 

「シャイニング」

モンスター達が飛び交う

エレベーターでのシーン、

画面左側に立二人の少女、

まるでシャイニングでの少女のような

立ち姿にも見えるだろう。

 

また本作では、脚本の構成が

前述した「CUBE」に似ている演出もあり、

「5人で山奥で禁断の書物を読む」という

設定は「死霊のはらわた」

更には

「ガソリンスタンドの老人に注意される」

点では「悪魔のいけにえ」を彷彿とさせる

脚本でもある。

 

キャラクターのみならず、

映画の脚本すらもパロディに仕立て上げ、

言葉には出さない面白さも入り交じるのが

本作の楽しみ方の一つだ。




ホラー映画に感じさせない「研究者」の存在。

ホラー映画を鑑賞するに当たり

苦手な人々が居るのは、

いつでもその「リアル感」

依存していることが原因だろう。

ゾンビに襲われる主人公たちと、

それに抗う仲間たち、

そんな「主人公」に自分を重ねて

鑑賞していく本来のホラー作品に対して、

本作では「傍観者」に重ねて

鑑賞できるのが面白い要素となっただろう。

 

その研究者達も、

さながら「映画」を鑑賞するように

現場を見守り、

どのモンスターが登場するか

賭けまで始める始末。

 

そんな「他人事」として観れる

フィルターによって、

本作がフランクに鑑賞できる

要因の一つとなっていることも

考えられるだろう。

 

そんな安心感をぶち破り、

画面の中に飛び込んでくる

モンスター達による蹂躙も含めたところで

斬新すぎる脚本に二度驚くこととなる。

 

面白さの要因は「勧善懲悪」のシステム

映画の冒頭、虐殺されていく若者たちを

後目に、「賭け」などで笑い合い、

淡々と「仕事」をこなす研究者達。

全員が無事?モンスターに殺されると、

祝杯をあげ、笑顔で肩を叩き合う。

 

そんな「人の死」を気にしない

キャラクター達が、

モンスターに蹂躙されるシーンでは

「爽快感」さえ覚えてしまうだろう。

 

悪気はないにしろ、

若者を虐殺させていく研究者達が

打って代わり殺されていく感覚こそ

「勧善懲悪」の快楽を覚える

描写となり、

さながら「必殺仕事人」を見る感覚に近い。

 

本作の「敵」はゾンビではなく、

「研究者」たちであると捉えている

何よりの証拠となっただろう。