「#フォロー・ミー」ネタバレ感想と考察【バズりたい若者たちの悲劇の物語!?】

  • 2023年10月8日
  • 2023年10月10日
  • 映画
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本記事は、映画「フォロー・ミー」のネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、注意して読み進めてください。

「フォロー・ミー」

2020年、ウィル・ワーニック監督によって制作された作品。

「脱出ゲーム」に挑むインフルエンサーの物語。

上映時間は92分。

あらすじ

舞台はアメリカ、ここに10年以上も配信を続けるプロのインフルエンサー、コールが居た。

大量のフォロワーを抱える彼は生業も「インフルエンサー」であり、毎日生配信をする生活をしていた。

そんなコールたちの元に、とある「脱出ゲーム」に参加する案件が舞い込む…。

出演役者

本作の主人公コールを演じるのが「キーガン・アレン」

 

ヒロインのエリンを演じるのが「ホランド・ローデン」

配信コンテンツ

「#フォロー・ミー」は今現在、Amazonプライム、U-NEXT、等で配信されている。

Amazonプライム

U-NEXT




ネタバレ感想と考察

まさかの「あの映画」のオマージュ!?

本作を語る上で避けては通れない展開、それは「シチュエーションスリラー」が好きな人なのであれば避けては通れない道だ。

そう、本作はあの有名パニックスリラー、「SAW」を彷彿とさせるシーンが展開される。

言及すべきは作品の中盤〜後半、ここで描かれるアクションシーンである。

「両腕を引きちぎられる」「アイアン・メイデン装置に挟まれる」そして「電気椅子」「水中で拘束される」…などのゲームは、どれも「SAW」シリーズで展開されそうな内容だった。

本作のゲームは「4人を救うために1人がゲームに挑戦する」という内容であったが、全く同じような内容で描かれていたのが「SAW3」だ。

主にSAWでは、囚われる者自身がゲームに参加するスタイルとなっているが、こと3作目に関しては本作と同じような作風が展開されるのだ。

「二重の裏切り」と「裸の死体」の謎。

今回の物語、ハッキリ言ってオチが予想できてしまうような作品となる。

しかしながらそんな読めるオチの裏側、「二重の裏切り」が煙幕となっていたことに皆さんは気がついただろうか?

今作の「全てがフィクション」であるリアル脱出ゲームでは、ゲームの開始前にディーラーであるアレクセイから「全てフィクションだ」と伝えられた上でのゲームとなる。

そしてそこから、鑑賞者も巻き込む形となって「脱出ゲーム」が展開されていく。

物語の核は「このゲームが『本当にゲームか否か?』」であるが、これを予想させまいとする「2つのからくり」が存在していた。

1つ目が「死体の中のカギ」のシーンだ。

今回の「デスゲーム」の開始を告げるこのゲームは、俯瞰して見れば、「フィクションであるはずがない」と思わせるゲームだ。

その後、ドッキリであることが告げられても、「死体が偽物であったこと」は言及されないことからも、「本当に死体を切り開いた」と考えていいだろう。

いくら「ドッキリ」であったとしても、ゲームとしてのラインを超えるゲーム内容はオチへの煙幕となった。

そして2つ目が「マフィアの存在」である。

ここも「ドッキリ」の範囲内の演技ではあったが、「イレギュラー」が起きていることには変わりない。

本当は「ゲーム」であったハズなのに、いつの間にか「リアル」となっている一因にはこのマフィアの存在も、鑑賞者の頭の片隅に居るのだろう。

ちなみにであるが、こちらの死体を切り開くゲームもSAWシリーズで同じようなゲームが展開される。

最も、SAWシリーズでは「生きた人間」を解剖するわけだが…。




「正義感」は本物?映画の持つテーマ。

本作の物語の謎として残るのが「映画の持つテーマ」である。

結果から見れば「コールの持つ正義感」故に、このような結末に至ったと考えるのが自然であるが、コールは果たして「正義感」だけで動いていたのだろうか?

印象的なシーンとして、彼が一人で脱出することを葛藤するシーンがある。

ここで意識されるのが「今の映像も配信されている」ことである。

仮に一人生き延びたとしても、コールは「仲間を捨てた男」として拡散され続け、生きることになる。

もしかすれば、そんな未来が彼の中でも見えていたのかもしれない。

本作ではエンディングロールに載せて、「コールドッキリ大作戦」の裏側が流れる終わりとなるが、「アレクセイを殺した」という結末の後では、とても皮肉な見え方になってしまうのが面白い。

また、今回は「バッドエンド」の作品となっていたが、実は同じような脚本でハッピーエンドとなる映画も存在している。

1997年「ゲーム」だ。

脚本の魅せ方が大きく変わってくるが、こちらでも「壮大なドッキリ作戦」が行われる脚本となっている。

気になる人は是非とも鑑賞してみよう。

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