「シャッターアイランド」のネタバレ感想と考察【脅威の大どんでん返し映画】

  • 2020年12月13日
  • 2021年3月13日
  • 映画
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本記事は、映画「シャッターアイランド」の

ネタバレを含んだ、感想と考察記事です。

鑑賞したことが無い方は、

注意して読み進めてください。

シャッターアイランド

2010年、マーティン・スコセッシ監督

よって制作されたサスペンス作品。

デニス・ルヘインによる同名小説が

原作となっている。

精神病院のある孤島へ調査に出かけた

連邦捜査官の物語。

上映時間は138分。

 

あらすじ

1954年、連邦捜査官の

「テディ・ダニエルズ」と、

その部下の「チャック・オール」

「とある事件」を調査するために、

ボストンハーバーの孤島を

訪れることとなる。

 

その事件とは、一人の女性が

島の病院から脱走したという事件だった。

捜査を続けるテディとチャックは、

どんどんとことの真相に近づいていく…。

出演役者

本作の主人公テディを演じるのが、

「レオナルド・ディカプリオ」

言わずと知れた超有名俳優である。

監督のマーティン・スコセッシの作品に

よくキャスティングされ、

タッグを組むのはこれで4度目となる。

 

テディの相棒のチャックを演じるのが、

「マーク・ラファロ」

アメリカを代表する有名俳優の一人で、

「アベンジャーズシリーズ」

「ハルク」を担当する俳優で有名だろう。

その他でも数々の有名映画に

キャスティングされる

実力派俳優である。

 

精神病院院長のコーリーを演じるのが、

「ベン・キングスレー」である。

アメリカのサスペンス映画を初めとする、

数々の作品への出演をこなす

実力派俳優である。

 

また、同じ「精神病院」を舞台とした映画、

「アサイラム 」でも、

精神病院の院長役に抜擢されている。

確信か、偶然か…?

映画「アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち」ネタバレあらすじと考察【予測不可能な大どんでん返し】

 

主人公テディの妻であるドロレスを演じたのが

「ミシェル・ウイリアムズ」

恋愛作品からサスペンス、ホラー作品まで、

数々の作品に出演するアメリカを代表する

名女優である。

ネタバレ感想と考察

とにかく難解!脚本の難しさと伏線の張り方。

本作の謳い文句でもあろう、

「ラスト、衝撃の大どんでん返し!!」

のワード。

これを肌で感じるためには、

この作品を「理解」して鑑賞することが

必要不可欠となってくるだろう。

 

今いる世界が妄想か?それとも現実なのか?

そんなことを考えてしまうような描写と、

時系列の前後が巧妙に入り組まれて、

絶妙な暗幕となっている演出

とても面白い。

 

しかし、この暗幕が逆に鑑賞者を

惑わせていることもまた事実。

これを楽しむことのできない人は、

やはりただただダラダラと

進む見方となってしまうので、

130分は退屈な時間と

なってしまうかもしれないだろう。

集中して観れば観るほどに、

本作のラストの展開は面白いものとなる…。

初見では気がつくことのない、巧妙すぎる伏線の数々!

映画の雰囲気や世界観からわかるように、

本作も全力の「伏線回収映画」であるが、

その巧妙すぎる伏線の数々に鑑賞者は

確実に騙されることとなるだろう。

・映画の冒頭、テディはフェリーでの船酔いの際、
 「水が苦手」と語るが、これは自身の過去のトラウマから来るものである。
 (子供を湖での溺死で亡くしている)

・精神病院に入る際、拳銃を没収される2人だが、
 チャックが拳銃の扱いに手間取るシーンがある。
 それもそのはず、
 チャックの本業は「連邦捜査官」ではなく、
 「医者」なのだから…。

 また、島内の警備が厳重なのも、
 危険な患者であるアンドリュー・レディス(テディ)が
 目の前に居るからである。
・病院に入った後、
 失踪したとされる「レイチェル」の
 写真を見せられるが、突如、頭痛に襲われる。

 これは彼女の犯罪歴が、
 自身の妻であるドロレスの手口と同じだったからである。

 トラウマとなる記憶の再燃から来る頭痛である。
・失踪したレイチェルが残したメモ、
 「4の法則 67番目は誰?」の真相は、
 「4の法則」が名前のアナグラムの示唆であり、
 「67番目は誰?」は、
 66人の患者が住む島での、
 67番目の患者がテディ自身であることを意味する。

・テディから「シーアン医者」について
 居場所を尋ねられた際、
 尋ねられた看護師がチャック刑事に目線を送るが、
 チャック刑事の正体こそ「シーアン医者」である。

 また取り調べの時に、病院の従事者は皆、
 落ち着きなく目くばせを繰り返す。
 テディの妄想治療に付き合い、
 シナリオを失敗させないように緊張しているためである。
・シーンの所々で患者のコップが消えたり、
 ありえない照明度であったり、
 過去がフラッシュバックされたりするが、
 その全てはテディの妄想が
 入り交じっていることを示唆している。
・映画の後半、脱走していたとされたレイチェルが
 「看護師」としてチラッと登場する。

 彼女の失踪やおかしな言動は全てが「演技」である。

・C棟に入っている「ジョージ・ノイス」との
 色々なやり取りがあり、
 テディの事件に関係する重要人物となっているが、
 本当は「放火魔のレディス」とけしかけ、
 喧嘩しただけの関係である。
・洞窟に逃げ込んでいた
 本物のレイチェルと名乗る人物であるが、
 恐らく彼女の存在自体も妄想である。

 テディは「水」や「火」が絡むと、
 妄想のスイッチが入る仕様となっているが、
 ここでも焚き火の火が炊かれていた。
・本作の妄想の名前と実際の名前は、
 全てがアナグラムとなっている。

 Edward  Daniels(エドワード・ダニエルス)は
 Andrew Laeddis(アンドリュー・レディス)、

 Rachel Solando(レイチェル・ソランドー)は
 Dolores Chanal(ドロレス・チャナル)となっている。

 これはラストシーンでコーリー医師が
 ホワイトボードを使って解説している。

・本作のタイトル
 「シャッターアイランド」であるが、
 これもアナグラムとなっている。

 「Shutter Island」を並べ替えると
 「Truths and Lies(真実と嘘)」になる。




本作の最大のテーマは「贖罪」

精神病院が舞台となる作品において、

よく使われる手法、それは

「主人公自身が異常者であった」

というオチであるが、

本作でもそんなオチが待っていた。

 

ただの「異常者」なのであれば、

まだ面白く、ダイナミックに鑑賞することが

できたであろうが、

完全なるバッドエンドとして

描かれているのが、

見どころにもなっているだろう。

 

ディカプリオ扮するテディ自身も、

100%悪い訳ではなく、

あくまでも運悪く異常者となってしまった

立ち位置こそが、

本作の核となる部分である。

 

テディ自身の「妄想」

言い換えれば「現実逃避」

言い換えれば「贖罪」という、

救いのないテディの過去に

たどり着くまでの物語には

サスペンス作品と言うよりは、

「鬱映画」としての要素が強い作品にも

感じられるだろう。

 

本作の映像と音楽効果について。

サスペンス映画として

世に放たれた作品であるが、

鑑賞者の中には「ホラー映画」としての

一面も見出した鑑賞者も多かった事だろう。

精神病棟内での並行線の中で、

突如として現れるテディの妄想のシーンでは、

血だらけの女性であったり、

大量の死体であったり、

思わず目を瞑りたくなるようなシーンも

多かった。

 

また、映画のタイトル

「精神病院」という舞台、

その舞台の世界観などの要素から

ダークな世界観が作りあげられていた。

また、本作に挿入されていた「音楽」も、

ホラー映画を彷彿とさせる、

不安感を煽るBGMとなっていた。